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しなやかな心とからだ

心とからだの関係

私たちは、緊張したりおびえたりすると、本能的にからだが縮こまる体勢をとります。

「肩が前に入っている」状態です。

たとえば

・ペンを握る手に無意識に力が入っていたり

・車のハンドルを必要以上にギュッと握っていたり

・ジェットコースターに乗ったときなど…

 

どうでしょう? からだの前面、前側に力が入ると思います。

 

からだの方向性にも同じ事がいえます。

両手両脚を大きく開くと、開放的な気分になりませんか?

逆にからだを縮こませると、閉鎖的な気分になりませんか?

これは自分の内の感情だけではなく、周りからみてもそう感じるはずです。

 

心とからだは、コインの裏表のようなものです。同一のもので切り離すことはできません。

 

デスクワーカーの人が肩が凝りやすいように、緊張しやすい人が肩・首が凝って頭痛になりやすいのも、つながりがあるのがイメージできると思います。

無意識にはたらく自律神経

ここですこし自律神経のはなしをしたいと思います。

私たちのからだは、いちいち意識的に動かそうと思わなくても、内蔵・体温・呼吸など、無意識的に自動調節されているものがあります。

その指令を伝えるための神経が「自律神経」です。

 

自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」の2つに分けられます。

わかりやすくいうと、

エンジンを全開にするアクセルが、交感神経。

スピードを抑えるブレーキが、副交感神経です。

 

日中活動しているときには交感神経が優位にはたらき、

眠るとき、休んでいるときには副交感神経が優位にはたらきます。

 

交感神経・副交感神経のどちらが良い悪いではなく、シーソーのように上手く調整されていることが大切です。

 

常に変化する外の環境に対応し、体内環境を保てているのは、自律神経を中心とした自動調節システムのおかげです。

 

そのシーソーのバランスが大きく乱れ、揺らいでいる状態が、自律神経失調症と言われるものです。

 

無理をせずに、自然に沿った生き方ができれば、そんなことにもならないのでしょうが、これがなかなか難しいですよね。

しなやかなからだ

周囲の環境や自分の状態に応じて、しなやかにからだを変化できれば、不調は起こりにくくなります。

 

肩が丸まったまま(猫背)だったり、腰が反ったままだったり。

ずっと緊張しっぱなしであったり、緩みっぱなしであったり。

 

どちらかに偏ったまま固まってしまうのが問題です。

 

偏ったからだをニュートラルの状態に戻して、自然に沿えるようにするのが、整体(体を整える)の役割のひとつです。

 

また、からだを整えることで、心を整えることにもつながります。

 

心とからだのつながりを思い出してみてください。

 

心の状態がからだに現れるように、からだの状態を変えることで心にも変化が現れます。

 

大切なことは、緊張したり緩んだり、頑張ったり、ほっとしたり、外向きになったり、内省的になったり……。

 

波のように変化していくのが、人であり、からだです。そこに良いも悪いもありません。

 

それを自然にできるような状態にしておくことが、健康にとって大切なことだと思います。

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